私は人体や首像、動物など生物の形態を造るのが好きでしたが、制作を重ねていくと時々スランプに陥ることがあります。そういうタイミングでは必ず講師が的確に指導、講評してくれました。現役生向けのカリキュラムがしっかり組まれていたことも、力をつけるための助けになりました。それでも行き詰まった時は、映画を観たり本を読んだり友人と遊んだり、楽しいと思えることに目を向けると自分の表現したいことが再確認出来ると思います。高校の行事にも積極的に参加して楽しい思い出をいっぱい作りましたが、その間も学院は休まず、どちらかに偏ることのないようにしていました。また、自宅では家族のクロッキーを描いたり、苦手な粘土を克服するために人の手や頭部を造ったりしました。学院で身につけた集中力と妥協しない姿勢が現役合格の決め手になりました。
彫刻科を選んだのは、自分の肌に合っているというか、世の中のほとんどのものが3次元で成り立っていることを思えば、彫刻という分野は大変興味深いと考えたからです。僕の場合、動物や首像の制作が好きで得意でした。最初の頃は、石膏像の模刻は応用が効かないし面白味を感じられなかったのですが、何度も模刻を制作するうちに、それが首像制作の基本であることに気づき、それからはどんな制作も楽しめるようになりました。そんな中でも自由制作は、彫刻に対する自分の考えを深めるのにいい機会だったあので印象深いです。学科と実技にかける時間的なバランスですが、家では学科の勉強に力を入れて、実技は一つ一つの課題を集中して制作すれば学院だけで充分です。受験を意識せず先を見据えて制作することが、結果的に良い作品造りに繋がるのではないかと思います。