暗く不安を掻き立てる物事に満ちた夢…
2010.05.16
暗く不安を掻き立てる物事に満ちた夢。 この世界には二種類の人間がいる・・・ それに気づかずに眠る人、 そしてもうひとりはそれを夢見る人。
―― David Lynch
お久しぶりです。基礎科の築野です。 今日は、『イメージの空間を描く』という課題。 日ごろ積み重ねてきた基礎の応用編です。油絵科の紹介も兼ねてます。
ミヒャイル・エンデ『自由の牢獄』の中の短編の一説をモチーフに、 今日はイメージ空間の表現がテーマ。 通常のデッサンとはちがい、無限の「絵画空間」に真っ向から取り組みます。
集中力にしんとしずまりかえったアトリエ。いい感じです。
冒頭にはさまざまな作品を解説しながら、「絵画空間」について一緒に考えました。
ところで、これ、だれの絵かわかりますか?
そう。20世紀の鬼才監督、デヴィッド・リンチです。
さっき高校生に聞いたら、ほとんどの人が知らなかったので、 ちょっとご紹介してみます。 まあ、普通に生活していたら知りませんよね。 私も、この絵だけ見せられたらわからないです。 でも、映画監督としての名前は、要チェックです!
私も高校生の時に基礎科の先生に教えてもらって、知りました。
「デヴィッド・リンチは見ておいたほうがいいよ。ツイン・ピークスがおすすめ。」
その言葉をたよりにレンタルビデオ屋へ足を運んだ、その日から、 私の高校生活はガラリと変わってしまいました。
そんなおそろしい威力のある作品を山ほど作っているのです。
なんとなく雰囲気を知りたい人は、英語ですがこちらをどうぞ。 The Universe of David Lynch
彼はもともと美大で絵を勉強していた人でした。 なので、映像もセンスがよく、悪趣味なはずなのにどこか美しいのです。 でもわたしがリンチ映画を好きないちばんの理由は、 も~~めちゃめちゃ楽しそうにマイワールドで映画作ってるってとこですね! ダークだったり、気持ち悪かったりもするんですが、 わーリンチがすごい楽しそうに作ってるぅ、と、もう画面を通じてどんどん伝わってくるのです。 だから、どれだけ不気味でも、どこか笑えてしまう。 そんなところが、私の、リンチがオススメの理由です。
人間の狂気や、悪夢に、これほどまでに迫る映画監督はなかなかいないでしょう。 なおかつ、楽しそうで、おまけに映像美があるときた。すごいお方なのです。
好き、嫌いはあるでしょう。もちろん。 でも、先日の横尾忠則とおなじく、これからアートをはじめるなら、知っておくべき監督のひとりですよ!!
わたしから、リンチ入門としておすすめしたい映画は Inland Empire(インランド・エンパイア) Blue Velvet(ブルー・ベルベッド) Wild at Heart(ワイルド・アット・ハート) Mulholland Drive(マルホランド・ドライブ)
Blue Velvet より
Mulholland Driveより
リンチの赤カーテン、と呼ばれるくらい 彼の映画に頻繁に登場する、この異様な見世物風景。。。
なんともいえない不安な後味が、病みつきになることうけあいです!
最後に、リンチの素敵なお言葉を・・・。
「エンディングを考えて映画を作ったり、だれかに語ってもらうために絵画を描いているのでもなく、 自らの潜在的な感覚や意識と出会うために作品を制作しているのだ。 私にとって創作活動の表現で重要なことは、 悲観的に人間を描写することではなく、 人の複雑で神秘的な意識や夢に迫り、 日常的に埋没している自らの潜在意識と出会うことである。」
―― David Lynch
さあレッツ・ゴー・トゥ ツタヤ。 あなたもこちら側の世界へカモン!!
(築野)
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