鎌倉大船校 美大学科Blog

【学科通信】BUSHIDO

2010.11.06

蒸発しそうだった猛暑残暑からうってかわって、

ひんやりと爽快ないい季節になってきましたね。

頭も冴えて、夜空は美しく日の光も澄んでいます。

そんな美しい日本の晩秋、受験生の心も引き締まる今日この頃に、

冷たく煌く刀剣のごとき名著をご紹介いたしましょう。

 

ブシドウ.jpg

『武士道』

著:新渡戸稲造

訳:岬龍一郎

PHP文庫

 

これは、二十世紀初頭に、新渡戸稲造という人が、

外国人に向けて、日本の『武士道』精神を伝えようと

もともと英語で英語で書いた本。

 

キリスト教社会から、無宗教、なにを考えているかわからないなど

誤解されがちな日本人の、しかし心の根底に伝わる

武士道の精神を、なにも知らない人にもわかりやすく解説しています。

 

当時この本は瞬く間に世界中でベストセラーとなり

これを読んだ米国大統領ルーズベルトは、

ハーバード大学で同級生だった金子堅太郎(初代総理・伊藤博文の秘書)から

日露講和条約の調停役を頼まれた時、

「私は貴国のことはよく知らないが”ブシドー”はよく知っている。

あの崇高な精神を持った国ならば、およばずながら協力したい。」

とまで言ったそう。

 

今回はそのなかから、受験生のみなさんの心の支えになりそうな部分を

抜粋してご紹介いたします。

 

 

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真のサムライにとって、いたずらに死に急いだり死を憧れることは、

等しく卑怯とみなされた。

たとえば一人の典型的な武士(山中鹿之助)は、敗戦につぐ敗戦で、

山野を彷徨し、森から洞窟へと追い立てられた。

そしてついには刃は欠け、弓は折れ、矢は尽き、

気がつけば一人薄暗い木立の陰で飢えていた。

こうした場合、あのもっとも高貴なローマ人(ブルータス)さえ

みずからその刃に倒れたはずである。

だが、このサムライはここにおよんでも死ぬことは卑怯と考え、

キリスト教の殉教者にも似た不屈の精神で、即興の歌を詠み、

みずからを奮いたたせたのだ。

 

 憂きこと なほこの上に積もれかし

 限りある身の 力ためさん

 

この気概こそが武士道の教えであった。

すなわち、あらゆる艱難辛苦に、忍耐と正しき良心をもって立ち向かい、

耐えよ、ということである。

それはまさに孟子が説いた、

「天が人に大任をあたえようとするとき、まずその心を苦しめ、

その筋骨をさいなみ、飢えを知らせ、

その人が行おうとしていることを混乱させる。

かくして、天は人の心を刺激し、性質を鍛え、その非力を補う」のである。

 

 

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 くじけそうになったら、自分の血の中には

いままで同じ日本に生きていた何千何万人もの 

武士道精神がきっと眠っている!と思って 奮い立ってくださいね!

 

 
samurai.jpg
あなたはひとりじゃありません!

 

(築野)

湘南美術学院テレビCM